「グルグルぐるぐる~♪」でおなじみのグルコサミン。
この記事をご覧のあなたも膝の痛みでグルコサミンを飲んでいるのではないでしょうか。
それだけ膝の痛みは日常生活に影響するので、何かに頼りたくなるぐらい辛いですよね。
当院に来院される患者さんも初診の時に薬について聞くと、
「痛み止めと~あと、グルコサミンを飲んでいます。」と言われる方がおられます。
「かれこれ一年飲んでいるんですが、本当に効果あるんですかね?」
果たしてグルコサミンは膝の痛みに効果あるのか?
詳しくお伝えさせてもらいます。
グルコサミンは痛みに効果あるの?

こんにちは。大阪市住吉区にある膝の痛み治療院【リーフはりきゅう整体院】
院長の笹原健太郎です。
飲んでいる方には悲しいお知らせかもしれませんが、、膝の痛みにはまったく効果がありません。
まず間違ってほしくないのが、グルコサミンは膝の痛みを治す「薬」ではありません。
グルコサミンは「サプリメント」のひとつで、食事で不足している栄養素を補うために補給するものです。
薬は、ちゃんとした効能、効果が厳しい検査などで国から認めらて初めて「薬」と認定されます。
一方、サプリメントは誰でも手軽に購入することができ、国から効果があるとはっきり認められていません。
ただ、サプリメントを否定するわけではなく、逆にもっと積極的に摂取すべきだと考えています。
近年は食生活の偏りで、栄養バランスが乱れている方が多いです。
不足しがちな栄養素を手軽に補えるという部分でサプリメントをとることは大事です。
サプリメントは健康を維持するうえでは大事な役割を果たしてくれます。
しかし、「グルコサミンが膝の痛みに効果がある」という話になると薬ではないので間違っていますよね。
グルコサミンも健康補助食品です。
なので膝の痛みを治す薬と思って服用するのは控えるようにしましょう。
なぜ世間では膝の痛みに効くと言われているの?
グルコサミンはアミノ糖という栄養素で、カニやエビの殻などに多く含まれています。
グルコサミンがなぜ効くのかという商品説明には、
「膝の軟骨成分であるグルコサミンは年齢と共に減少します。」
「グルコサミンを摂取して丈夫な膝を目指しましょう。」
このように書かれていますよね。
でもこの説明には実は無理があります。
軟骨成分とは上記の「関節軟骨」を構成している成分です。
骨と骨が当たらないようにクッション作用になっていたり、滑りをよくして関節がスムーズに動かす働きがあります。
世間では、「膝の痛みは軟骨が擦り減っているから」というイメージが浸透しているので、軟骨に関係のあるグルコサミンを飲むと膝が良くなると思っている方が多いのです。
ただ、軟骨には「血管」が通っていません。
グルコサミンは口から摂取しますよね。
それが体内で消化されて分解され、最終的に血液と一緒に全身に運ばれます。
効果があるのは栄養素がそこに届くからですよね。
なのに、血管が通っていない軟骨にグルコサミンを届けるというのは身体の構造を考えると無理があるのです。
グルコサミンの不足は補えるの?
上記の説明をすると、
グルコサミンを補えないということは、私の膝はもうだめなんですね、、」
このように悲観的になる方がおられますが、そんなことはありません。
もちろん口から摂取してグルコサミンを補えるということはありません。
ただ、そもそもグルコサミンが足りないことが原因だと勘違いしていませんか?
軟骨はグルコサミンだけで構成されているわけではありません。
「水分」「コラーゲン」「グルコサミン」「ヒアルロン酸」「コンドロイチン」、、などなど様々です。
「グルコサミン」「ヒアルロン酸」「コンドロイチン」を合わせたものを「プロテオグリカン」といい、この成分が軟骨成分全体の2%しかないんです。
グルコサミンを補えないと悲観的になる前に、本当にあなたの膝の痛みは「グルコサミン」が原因なんでしょうか?
そこにまず疑問を持つべきです。
頼らないで!膝の痛み改善にもっと大事なこと
膝が痛いとついつい頼ってしまいますよね。
痛みは本当に辛いの頼りたくなる気持ちもわかります。
ただ、痛みを改善するうえで重要なのが、なるべく頼らずに自分から治そうという意識を持つことです。
膝の軟骨が擦り減っているなら、膝に負担をかけている原因が何かあるはずですよね。
食生活の乱れ
体重
姿勢
筋肉の柔軟性
筋力低下
身体の冷え
上記以外にも日常生活で負担をかけている原因が様々ありますよね。
負担をかけている原因を自分で見直そうとせず、グルコサミンを飲んで治そうなんて無理がありますよね。
もし、グルコサミンを飲んで膝の痛みが改善しないなら、痛みに対する考え方を変えましょう!
そうすれば、あなたの膝の痛みは必ず改善されますよ。